レントゲン写真から分かる「意外な生活習慣」
2025/09/07
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レントゲン写真から分かる「意外な生活習慣」
歯科医院で定期的に撮るレントゲン写真。
虫歯や親知らずの位置を確認するために撮影するイメージが強いかもしれません。
しかし、実はレントゲン写真からは「その人の生活習慣」までも垣間見えることがあります。
歯や顎の状態には毎日の食事やクセ、体の使い方が反映されるため、レントゲンはまるで“生活の鏡”のような役割を果たしていることもあるのです。
今回は、歯科医師がレントゲンを見て気づく「意外な生活習慣」を4つに分けて解説します。
1. 歯ぎしり・食いしばりの習慣
レントゲンで基本的に見えるのが硬い組織です。
歯でいうと「歯のすり減り具合」と「骨の変化」です。
強い歯ぎしりや食いしばりがある人は、歯の先端が平らに削れ、エナメル質が薄くなっていることが分かります。
さらに顎の骨が刺激に適応して硬くなるため、骨の厚みや形に特徴が現れることもあります。
患者さん自身は気づいていなくても、「夜に強い歯ぎしりをしている可能性がありますよ」と指摘すると「朝起きると顎が疲れているんです」と驚かれるケースも少なくありません。
2. 食生活の傾向
レントゲンは食生活の影響も反映しています。
例えば甘いものや酸味の強い飲み物を頻繁に摂っている人は、歯の表面が脱灰(溶けている状態)していたり、虫歯の影が複数箇所に見えたりします。
特にエナジードリンクや炭酸飲料を日常的に飲む人は、奥歯の隙間に虫歯が多発することがあり、レントゲンでその傾向がはっきり分かります。
一方で、噛む回数が少ない柔らかい食事ばかりの人は、顎の骨がやや細く、発達が十分でないことがレントゲンに現れることもあります。
これは現代人特有の傾向で、生活習慣と骨格の関係を如実に示しています。
3. 喫煙の影響
レントゲン写真からは、喫煙習慣の有無もある程度読み取れます。
タバコを吸うと歯ぐきの血流が悪くなり、歯周病が進行しやすくなります。
その結果、歯を支える骨(歯槽骨)が痩せてしまうのですが、この骨の減り方はレントゲンで明確に確認できます。
「歯はまだしっかりしているのに、骨がすでにかなり減っている」というケースでは、喫煙の影響が強く関わっていることが多いのです。
本人に話すと「やっぱりタバコのせいですか」と驚かれることもあります。
4. 姿勢や呼吸のクセ
少し意外かもしれませんが、姿勢や呼吸の仕方もレントゲンから推測できることがあります。
口呼吸のクセがある人は、歯並びが狭くなったり、上顎の骨の発育に影響が出たりするため、レントゲンにその形が反映されるのです。
特に小児のレントゲンでは顎の発達不足が見えて、生活習慣の改善が必要と分かることがあります。
また、猫背や片側での噛み癖があると、顎の骨のバランスが左右で異なって見えることもあります。
こうした違いから、普段の姿勢や噛み方のクセが推測されるのです。
まとめ
歯科のレントゲン写真は単に虫歯や親知らずを見るだけでなく、その人の生活習慣までも映し出します。
•歯ぎしりや食いしばりは歯や骨の形に現れる
•食生活は虫歯や骨の発達に影響する
•喫煙は骨の減り方に影響する
•姿勢や呼吸のクセも顎や歯並びに反映される
レントゲンはまるで生活習慣の履歴書のようなもの。
日常の小さなクセや習慣が、歯や骨に長期的な影響を与えているのです。
定期検診の際にレントゲンを撮ることは、病気の早期発見だけでなく、自分の生活を見直すきっかけにもなります。
「歯科のレントゲンは未来の自分の歯を守るヒント」――そう思って、ぜひ活用してみてください。
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お口の中だけでなくレントゲンからでもその人の生活習慣が垣間見えるとは、、、
しっかりとケアをして生活も正して楽しい人生を
門井歯科医院でした〜
一生守っていけるようサポートしていきます!