「“電動は全部同じ”と思ってる人は要注意」
2025/06/13
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「“電動は全部同じ”と思ってる人は要注意」
最近、歯科の定期検診に来られる患者さんの中で、「電動歯ブラシに変えてみたんですけど、あんまり違いが分からなくて…」と話す方が増えてきました。
実際、電動歯ブラシと聞くと「ただ自動で動いてくれる歯ブラシ」というイメージだけで、どれを選んでも似たようなものだと思っていませんか?
でも、これが実は大きな誤解。
電動歯ブラシには種類があり、それぞれに得意・不得意があります。
正しい選び方や使い方を知っていないと、せっかくの“便利さ”が活かされないままになってしまうこともあるんです。
電動歯ブラシにもタイプがある
まず大きく分けて、電動歯ブラシには以下の3つのタイプがあります。
1. 回転式(振動+回転)
歯ブラシのヘッドが丸く、左右に回転することで磨き残しをこすり落とすタイプです。
磨き残しが溜まりやすい奥歯の表面や、歯と歯茎の境目などに効果的です。
2. 音波式(振動タイプ)
ブラシ部分が毎分2〜3万回の細かい振動を起こし、歯垢を落とします。
水や唾液を微細に動かすことで、歯と歯の隙間にも働きかけるのが特徴です。
手磨きに近い感覚なので、違和感なく移行しやすいタイプです。
3. 超音波式
さらに細かい振動(毎秒100万回以上)を起こすタイプです。
音波式よりも微細な働きを持つ分、価格もやや高め。
歯茎のケアを特に重視したい人にはおすすめです。
「磨いてるつもり」が一番怖い
これらの違いを知らずに「なんとなく電動」と選んでしまうと、自分に合わないタイプを使っていた、というケースも珍しくありません。
手磨きでもそうですが、歯磨きで一番大事なのは“しっかり磨き残しを落とせているか”です。
電動歯ブラシにすれば自動的にすべての磨き残しが落ちる、というわけではありません。
特に多いのが「当て方」に関する問題。
例えば、回転式を使っている人が、歯の表面だけをなぞって終わってしまうケース。
歯と歯茎の境目や、奥歯の裏側にブラシが当たっていないと、見た目はキレイでも磨き残しが残ってしまうことがあります。
また、音波式や超音波式は“軽く当てるだけ”が基本です。
ゴシゴシと押し当ててしまうと、歯茎を傷めたり、逆に磨き残しが落ちにくくなってしまうこともあります。
電動歯ブラシに変えたからといって「これで完璧」と安心してしまうのではなく、自分に合った使い方を知ることが大切なんです。
こんな人にはこれがおすすめ
ここで、簡単にタイプ別のおすすめをまとめてみます。
虫歯ができやすい人・歯並びに自信がない人
→「回転式」タイプ。
歯と歯の隙間にしっかりアプローチできます。
歯茎が腫れやすい・出血が気になる人
→「音波式」や「超音波式」タイプ。
やさしい振動で、歯茎への刺激が少ないです。
子どもやご高齢の方など、手の動きが不安定な方
→「音波式」がおすすめ。
手に負担が少なく、習慣として続けやすいです。
価格帯やデザインもさまざまですが、長く使うものだからこそ“安いから”“なんとなく見たことあるから”という理由ではなく、ライフスタイルやお口の状態に合わせて選んでみてください。
しかし何より大切なのは『歯科医師に相談』
自分に合った電動歯ブラシを選ぶには、歯科医院での相談がとても効果的です。
実際に磨き方の癖をチェックした上で、使い方のコツを伝えると、短期間で歯の状態がぐっと良くなるケースもあります。
また、最新のモデルでは“磨きすぎ防止”や“圧力センサー”など、より高度な機能が搭載されているものも出ています。
そうした機能をうまく活用すれば、歯磨きの質が大きく向上します。
最後に
電動歯ブラシは確かに便利な道具ですが、「どれも同じ」と思っていると、自分の口には合わないものを使っていたり、磨き方を間違っていたりすることもあります。
正しく選び、正しく使えば、毎日の歯磨きがグッと楽になり、長期的な歯の健康にもつながります。
まずは、自分の“磨き方の癖”を知ることから始めてみてください。
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