口呼吸が与える“顔つき”への影響とは?子どものうちに治したい理由|福山市御幸町の歯医者「門井歯科医院」

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口呼吸が与える“顔つき”への影響とは?子どものうちに治したい理由

2025/07/13

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口呼吸が与える“顔つき”への影響とは?子どものうちに治したい理由

「気づいたら、口がぽかんと開いている」
「寝ているとき、子どもの口がいつも開いている」
「鼻より口で呼吸することが多いみたい…」

こうした“口呼吸”のクセ、実は成長中の子どもにとって見過ごせない問題を含んでいます。
一見すると何でもないように思えるこの習慣が、実は「顔つき」「歯並び」「姿勢」にまで影響を与えることがあるのです。

今回は、口呼吸が子どもの成長にどう影響するのか、そしてなぜ“今のうちに”改善することが大切なのかを、やさしく解説していきます。

1. 口呼吸ってどういうこと?鼻呼吸との違い

私たちの体は、本来「鼻で呼吸する」ようにできています。
鼻には、空気中のホコリや細菌を取り除くフィルター機能や、湿度・温度を調整する働きがあり、体にやさしい呼吸経路なのです。

一方で、口呼吸はそうした機能を通らずに空気が直接体内に入るため、乾燥しやすく、ウイルスやアレルゲンも入りやすくなります。

口呼吸が続くことで起こりやすい体への影響には、次のようなものがあります。

•のどが乾きやすく、風邪やインフルエンザにかかりやすい
•いびきや睡眠の質の低下
•集中力の低下や日中の眠気
•歯ぐきやのどの炎症

そして意外と見逃されがちなのが、「顔つきや顎の発達」への影響です。

2. 口呼吸が顔の成長に影響を与える理由

成長期の子どもの顔の骨や筋肉は、まだ柔らかく、日々の習慣によって発達の仕方が大きく変わります。
口呼吸がクセになると、常に口が開いたままの状態になり、唇・舌・頬の筋肉がうまく使われなくなります。
その結果として、

•顎が小さく、後ろに引っ込んだ顔立ちになる
•鼻から下の部分が長くなる
•口元が前に出て見える
•表情がぼんやりして見える

といった変化が少しずつ現れてくることがあります。
こうした顔つきは、医学的には「アデノイド顔貌(がんぼう)」と呼ばれることもあります。

また、口の周りの筋肉がうまく働かないと、歯並びや噛み合わせにも悪影響が出ることがあります。
舌が正しい位置に収まらず、上あごの成長が妨げられ、前歯が出っ歯気味になったり、歯列が狭くなるなどの問題も起こりやすくなります。

3. なぜ子どものうちに直した方がいいのか?

成長期の骨や筋肉は「柔らかく、変化しやすい」状態にあります。
つまり、クセを治すなら“今がいちばんのチャンス”です。

大人になると、顔の骨格はある程度完成してしまっているため、習慣を直しても骨の形そのものは変えづらくなってしまいます。
歯並びや顎のズレなどが固定化されると、将来的に矯正治療が必要になる可能性も高くなります。

一方で、子どものうちに口呼吸に気づき、正しい呼吸へと導いてあげれば、
•顎や顔の自然な発育が促される
•歯並びが悪くなるリスクを減らせる
•姿勢や発音にも良い影響が出る
•睡眠の質が向上し、集中力や免疫力も上がる

といった、多くのメリットが期待できます。

親御さんが「ちょっと気になるな」と感じた段階での対応が、将来のお子さんにとって大きな助けになります。

4. 気になるときはどうすればいい?改善の第一歩

「うちの子、口呼吸かも?」と思ったとき、まずは生活の中で気をつけるポイントをチェックしてみましょう。

•口がぽかんと開いていることが多い
•いびきをかく、寝ているときに口が開いている
•風邪でもないのにいつも鼻が詰まっている
•朝起きると口が乾いている
•会話中に口が乾きやすい
•食べ物を噛む力が弱い、姿勢が崩れやすい

こうしたサインがいくつか当てはまる場合は、一度歯科医院や耳鼻科でのチェックをおすすめします。
歯科では、口まわりの筋肉の使い方や、舌の位置、歯並びの状態などを確認することができます。

また、口呼吸の改善には『口周りの筋肉を鍛えるトレーニング(MFT:口腔筋機能療法)』も効果的です。
簡単な体操を続けることで、自然と鼻呼吸の習慣が身につきやすくなります。

自己判断で終わらせず、「ちょっと見てもらうだけ」でも構いません。
早めに気づいて行動することが、何よりも大切です。

まとめ:口呼吸は“ちょっとした癖”のままにしないで

口呼吸は、すぐに痛みやトラブルが出るものではないため、つい見過ごされがちです。
でもそのまま放っておくと、成長や顔つき、歯並び、さらには全身の健康にも関わる問題に発展することがあります。

今、気になっている小さなサインは、将来の大きな変化の入り口かもしれません。
「今のうちに直しておいてよかった」と思える未来のために、気づいたときが一番のチャンスです。

気になることがあれば、いつでも気軽にご相談ください。
お子さんの健やかな成長を、一緒に支えていきましょう。
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今も大切ですが、未来も大切
門井歯科医院でした〜

この記事の著作者

グループ 1

医師 門井 一眞

2016年 九州歯科大学卒業
2016年 九州歯科大学附属病院 口腔内科 所属
2017年 茨城県某医療法人 勤務
2021年 門井歯科医勤務
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