虫歯に関するQ&A 第2弾|福山市御幸町の歯医者「門井歯科医院」

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虫歯に関するQ&A 第2弾

2024/04/30

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Q1 遺伝的に虫歯になりやすい人はいる?


A ◎
唾液を用いた遺伝子診断でわかる。

虫歯の発生の原因はKeyesの輪(歯の質、細菌、糖質、時間)とされていました。
歯の質には遺伝的な影響があると推測されていましたが、詳細は不明でした。
唾液中の細胞片に含まれるゲノム遺伝子の多型解析によって、虫歯のリスクに関与する遺伝子が多数報告されています。
まだ現状では遺伝子診断は行われていませんが、遺伝的な影響を受ける因子も含めたう蝕のリスクの評価が実用化されています。

Q2 歯面の臨界pHはどこも同じ?


A ✕
エナメル質5臨界pH は5.5
象牙質の臨界pH は6.0~6.5と大きく違う。

臨界pHについて、エナメル質は5.5、象写質は6.0~6.5であることはこの頃にもわかっていました。しかし、残存歯が多い高齢者が少なかったので、根面う蝕(歯の根っこの虫歯)
は少なく、虫歯のほとんどが歯冠う蝕(エナメル質の虫歯)でした。
そのため、臨界pHといえばエナメル質脱灰が始まるpH5.5であり、象牙質の臨界pHはさほど認識されていませんでした。

残存歯が多い高齢者が増えたため、高齢者の歯周病と根面う蝕が増加しました。
そのため、象牙質の臨界pHが広く知られるようになり、エナメル質と象牙質の臨界pHの違いも知られるようになりました。

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Q3 虫歯は治る病気?


A ✕
虫歯の原因菌は常在菌なので、完治はしない。

“削って詰める”治療によって、虫歯は“治る”と考えられていました。
治療が終わった後、昔の歯科医院での決め台詞は「はい、治りましたよ。痛くなったらまた来てください」でした。
当時の常識は、「虫歯は治る病気であり、歯科医院は歯が痛くなったら行くところ」でした。
今日で治療はおしまいです。痛くなったらまた来てください。ありがとうございました。
やっと終わった。
これでしばらくは歯医者に行かなくて済むので嬉しい。と思っていましたよね。


しかし、どんな病気においても、病気の治療は原因を取り除くことです。
それは虫歯治療でも同じで、開いた穴を詰めることは原因除去ではありません。
虫歯の原因は酸を出す口腔常在菌です。
常在菌とは“つねにいる菌”なので、口から追い出すことはできません。
虫歯治療とは、虫歯ができる環境にならないようにお口の中を管理することです。
管理不十分だと、虫歯は起こります。
だから、虫歯に完治はないのです。

Q4 落としやすいプラークと落としにくいプラークに違いはある?


A O
プラークの粘着性はう蝕原性に関係あり。


ブラッシングで落としやすいプラークと落としにくいプラーク。
あるいは、歯科医院で使う超音波スケーラーですぐ落ちるプラークと、なかなか落ちないプラーク。
何故か?
「なかなか落ちないのは古いプラークだから?」とは思いながらも、その違いはなかなか分からなかったのです。
細菌が産生する菌体外高分子物質は、プラークのマトリックス(基質)として、微生物を包み込み、歯面に固く付着し、酸を内包します。

プラークがバイオフィルムと呼ばれるようになったのは、マトリックスの性質が病原性と関係があるとわかったからです。
なかなか落ちないプラークは、歯面に強固に付着できるマトリックスでできています。
マトリックスはプラーク内への唾液の侵入を防ぎ、内部の酸が中和されないようにする一方、唾液中の発酵性糖質をプラークに取り込み、プラーク全体に拡散させ細菌の栄養素にしています。
マトリックスの成分はさまざまなものがあり、全容はまだわかっていません。
今後研究が進み、う蝕原性との関係がはっきりしていくと思われます。

Q5 虫歯の治療は削って詰めること?


A X
初期の虫歯は再石灰化によって元に戻すことができる。

以前は虫歯の穴は削って詰めるのが常識でした。
脱灰歯質が再石灰化する可能性があることは
知られていたものの、治療法として導入はされていませんでした。

しかし20世紀末、歯の寿命は削れば削るほど短くなることが明らかになり、MI治療(MIとはminimal intervention:最小の介入、できるだけ歯を削らないこと)が始まりました。
初期の虫歯の脱灰病巣は、適切なブラッシングとフッ化物の使用により再石灰化させることができること、レジン(治療で使う白い詰め物)の接着力の向上もあって、健全な歯質はできるだけ削らないう治療が導入されました。

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痛くなってから歯医者に行く、、、では遅いです。
被害は最小限に。
しっかりと美味しいものを噛みたい人はぜひ早めの受診を
門井歯科医院でした〜



この記事の著作者

グループ 1

医師 門井 一眞

2016年 九州歯科大学卒業
2016年 九州歯科大学附属病院 口腔内科 所属
2017年 茨城県某医療法人 勤務
2021年 門井歯科医勤務
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